目的
1 つのディレクトリーから、別の 1 つ以上のディレクトリーに ACL をコピーします。
構文
fs copyacl -fromdir <source directory (or DFS file)> -todir <destination directory (or DFS file)>+ [-clear] [-id] [-if] [-help] fs co -f <source directory (or DFS file)> -t <destination directory (or DFS file)>+ [-c] [-id] [-if] [-h]
構文
fs copyacl コマンドは、アクセス制御リスト (ACL) を、送信元ディレクトリーから、指定されたあて先ディレクトリーにコピーします。送信元ディレクトリーの ACL は変更されません。あて先ディレクトリーの ACL の変更は、次の規則に従います。
このコマンドを使用して AFS/DFS Migration Toolkit Protocol Translator 経由でアクセスした DFS ファイル・スペースのオブジェクト間で ACL をコピーする場合、-fromdir および -todir 引き数を使用すれば、ファイルをディレクトリーと同様に指定することができます。 DFS ディレクトリーおよびファイル間での ACL のコピーについての詳細は、AFS/DFS Migration Toolkit Administration Guide and Reference を参照してください。
注意
AFS と DFS ファイルまたはディレクトリー間で ACL のコピーは行わないでください。ACL の形式には互換性がありません。
オプション
各ディレクトリー (または DFS ファイル) への読み取り / 書き込みパスを指定し、読み取り専用ボリュームを変更しようとして発生する障害を回避します。規則では、読み取り / 書き込みパスは、パス名の 2 番目のレベルのセル名の前にピリオドを入れて示します (たとえば、/afs/.abc.com)。ファイル・スペースを通る読み取り / 書き込みパスおよび読み取り専用パスの概念に関する詳細については、 fs mkmount 参照ページを参照してください。
例
次のコマンド例では、現行作業ディレクトリーの ACL をそのサブディレクトリーreports にコピーします。送信元ディレクトリーの ACL には影響しないことに注意してください。現行ディレクトリーの送信元 ACL にはない reports ディレクトリーの項目も同様に影響を受けません。これは、-clear フラグが使用されていないからです。
% fs listacl . reports Access list for . is Normal rights: pat rlidwka smith rlidwk Access list for reports is Normal rights: pat rl pat:friends rl Negative rights jones rlidwka % fs copyacl -fromdir . -todir reports % fs listacl . reports Access list for . is Normal rights: pat rlidwka smith rlidwk Access list for reports is Normal rights: pat rlidwka pat:friends rl smith rlidwk Negative rights jones rlidwka
必要となる特権
AFS オブジェクト間で ACL をコピーするには、発行者は、ソース・ディレクトリーの ACL で l (検索) アクセス権を、各宛先ディレクトリーの ACL で a (管理) アクセス権が必要です。 -fromdir 引き数でディレクトリーではなくファイルに名前を付ける場合には、発行者は、ファイルの・ディレクトリーの ACL で l および r (読み取り) アクセス権が必要です。
DFS オブジェクト間で ACL をコピーするには、発行者は、ソース・ディレクトリーまたはファイルの ACL で r アクセス権が、各宛先ディレクトリーまたはファイルの ACL で c (制御) アクセス権が必要です。
関連情報
AFS/DFS Migration Toolkit Administration Guide and Reference