前に述べたように、システム管理をきちんと行うことでリソースまわりやその有効な使用を決定します。各種リソースを使用するユーザーやプログラムに対してそのリソースの均衡を保つことにより、経費が節減できるだけでなくユーザーの満足を得ることもできます。しかし、2 つ疑問が残ります。
リソースとは何か?
そして、
どのリソースが(どのくらいの範囲で)使用中であるかを知るには?
この章の目的はリソースについて理解を深め、どのように監視するかを解説しながらこの疑問の答えを探していくことです。
リソースを監視する前に、まず監視するリソースを知る必要があります。すべてのシステムで以下のようなリソースが利用可能になっています。
CPU 処理能力
バンド幅
メモリ
ストレージ
これらリソースについては次の章で詳細に解説していきます。それまでに注意しなければならないことは、これらのリソースがシステムのパフォーマンスに直接影響をもたらすということ、したがってユーザーの生産性や満足度に影響するということです。
単純に、リソースの監視とは 1 つまたは複数のシステムリソースの使用に関する情報を取得することに他なりません。
しかし、これはそれほど簡単なことではありません。まず、リソースが監視されること、次に各システムが監視されることを検討する必要があります。各システムの状況によく注意してください。
システムの監視は次のいずれかのカテゴリーになります。
現在、少なくとも時折、システムにパフォーマンスに関する問題が起きるため、そのパフォーマンスを向上させたい。
現在、システムは正常に稼働しており、この状態を維持したい。
1 番目のカテゴリでは、システムパフォーマンスの観点からリソースを監視する必要があります。2 番目のカテゴリでは、キャパシティのプランニングという観点からシステムリソースを監視します。
いずれの観点もそれぞれ固有の必要条件があるため、次のセクションで各カテゴリを詳細に解説していきます。