次に、プリンタと印刷に関連する Red Hat Enterprise Linux 固有の各種機能を解説します。
ユーザーはプリンタ設定ツールを使用してプリンタを設定することができます。このツールはプリンタ設定ファイル、印刷スプールディレクトリ、印刷フィルターの管理を行ないます。
Red Hat Enterprise Linux 4は CUPS 印刷システムを使用します。システムが、CUPS を使用していた以前の Red Hat Enterprise Linux バージョンからアップグレードされている場合、アップグレードプロセスは設定済みのキューを保存しています。
プリンタ設定ツール を使用するには root の権限が必要です。このアプリケーションを開始するには、メインメニューボタン (パネル上) => システム設定 => プリンタ設定 と進みます。または、コマンド system-config-printer を入力します。このコマンドは、グラフィカルデスクトップ環境で実行されたのかテキストベースのコンソールから実行されたのかに応じて、自動的にグラフィカルバージョンまたはテキストベースバージョンの実行を決定します。
プリンタ設定ツール をテキストベースのアプリケーションで強制実行させるには、シェルプロンプトからコマンド system-config-printer-tui を実行します。
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/etc/printcap ファイル、または/etc/cups/ ディレクトリ内のファイルを編集しないでください。プリンタデーモン (cups) が起動/再起動する度に、新しい設定ファイルが動的に生成されます。このファイルは プリンタ設定ツール に変更が適用された時にも動的に生成されます。 |
以下のようなタイプの印刷キューを設定できます。
ローカル接続のプリンタ — パラレル又は USB ポート経由で直接コンピュータに接続されているプリンタ。
ネットワーク上のCUPS (IPP) — インターネット印刷プロトコル (IPP) を経由して TCP/IP ネットワーク上でアクセスできるプリンタ(例えば、ネットワーク上でCUPSを実行している別の Red Hat Enterprise Linux システムに接続されているプリンタ)。
ネットワーク上の UNIX (LPD) — TCP/IP ネットワーク上でアクセスできる別の UNIX システムへ接続されたプリンタ(例えば、ネットワーク上で LPD を実行している別の Red Hat Enterprise Linux へ接続されているプリンタ)。
ネットワーク上の Windows (SMB) — SMBネットワーク上のプリンタを共有する別のシステムに接続されているプリンタ。(例えば、Microsoft Windows™ マシンに接続されているプリンタ)。
ネットワーク上の Novell (NCP) — Novell の NetWare ネットワーク技術を使用した別のシステムに接続されているプリンタ。
ネットワーク上の JetDirect — コンピュータにではなく、HP JetDirect を通してネットワークに直接接続されているプリンタ。
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新規の印刷キューを追加したり、又は既存のものを変更したりする場合、その変更を有効にするにはそれを「適用」する必要があります。 |
適用 ボタンをクリックすると、変更した内容が保存されプリンタデーモンが再起動します。変更はプリンタデーモンが再起動すると設定ファイルに書き込まれます。別の方法として、操作 => 適用 と選択することでも実行できます。
Red Hat Enterprise Linux 環境下でのプリンタ設定についての詳細は、Red Hat Enterprise Linux システム管理ガイドを参照してください。