管理解説書
目的
クライアント・マシンのセル・メンバーシップを定義します。
構文
クライアント・バージョンの ThisCell ファイルには、ローカル・クライアント・マシンが属するセルの完全なインターネット・ドメイン・スタイルの名前
(たとえば、abc.com) が定義されています。このファイルは、すべての AFS クライアント・マシン上の /usr/vice/etc ディレクトリーに常駐している必要があります。クライアント・マシンのセル・メンバーシップを変更する場合には、このファイルを編集して、マシンをリブートしてください。
このファイルは ASCII 形式で、1 行に 1 つの文字列で作成されています。AFS インストールの手引き には、各クライアント・マシンのインストール時に管理者がファイルを作成する手順が記載されています。
クライアント・マシンのセル・メンバーシップによって、重要な 3 つのデフォルトが判別されます。
- デフォルトでマシンのユーザーが認証されるセル。次の 2 つの要件があります。
- AFS 修正ログイン・ユーティリティーおよび klog コマンド・インタープリターは、
(klog コマンドで -cell 引き数に代替セルを指定しない限り) ThisCell ファイルに指定されたセルにある認証サーバーと接続します。
- コマンド・インタープリターは、セル名とユーザーが指定したパスワードを組み合わせて、暗号化キーを生成します。認証が成功するには、セル名とパスワードの両方が、認証データベースに記録されているユーザーの暗号化キーの生成に使用されたセル名とパスワードに一 致していなければなりません。
- キャッシュ・マネージャーがローカルまたはホーム・セルとして認識するセル。デフォルトでは、キャッシュ・マネージャーにより、ホーム・セルにあるプログラムを
setuid アクセス権で実行することができますが、外部セルのプログラムは実行できません。詳細については、fs getcellstatus および fs setcell の解説ページを参照してください。
- マシンで発行されたコマンドを実行するときに、ローカル AFS コマンド・インタープリターが接続する AFS サーバー・プロセス。
クライアント・バージョンの ThisCell ファイルは、各 AFS サーバー・マシン上の /usr/afs/etc ディレクトリーにあるサーバー・バージョンとは異なります。サーバー・マシンがクライアントとして実行されている場合には、同じマシンのサーバーおよびクライアント・バージョンのファイルに異なるセルが指定されていても構いません。ただし、この構成の場合、より複雑になります。
関連情報
ThisCell (サーバー・バージョン)
fs getcellstatus
fs setcell
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