管理解説書

ftpd (AFS バージョン)

目的

インターネット FTP サーバーを初期化します。

構文

ftpd  [-d]  [-l]  [-t <timeout>] [-v] [-T <MaxTimeOut>] [-u] [-s]

構文

AFS 修正 ftpd プログラムは、機能上、標準の UNIX ftpd プログラムと類似していますが、ftp コマンドの発行者 (リモート・マシンで作業している可能性があります) もローカル・セル (ローカルの /usr/vice/etc/ThisCell ファイルの定義に従って、 ftpd プロセスが実行されているマシンのホーム・セル) の認証サーバーを使用して認証します。この認証は、リモート・マシン上の ftp> プロンプトで入力されたユーザー名およびパスワードを基準に行われます。 ftpd プロセスを実行しているマシン上のキャッシュ・マネ ージャーは、ユーザーの UNIX UID ではなく、プロセス認証グループ (PAG) を使用して、ユーザーを識別し、新しく作成されたトークンを保管します。

指定されたユーザー名およびパスワードが ftpd プロセスが実行されるセルで有効であれば、ftp コマンドの発行者は、他のセルで作業することができます。 ftpd プロセスが実行されているセルの認証データベースに、ftp コマンドを発行したユーザー名が存在しないか、あるいは発行者の指定したパスワードが間違っていると、 ftpd プロセスは、ftpd プロセスが実行されているマシンのローカル・ファイル・システムにユーザーをログインさせます。ローカル・ログインに成功するかどうかは、ローカル・パスワード・ファイルにあるユーザー名と、ユーザーが正しいローカル・パスワードを指定したかどうかによって決まります。ローカル・ログインの場合、AFS サーバー・プロセスは、 ftp コマンドの発行者を anonymous とみなします。

推奨される構成では、ftpd プロセスの AFS バージョンは、標準バージョンの代わりに使用されています (1 度に 1 つのバージョンのみが実行可能です)。管理者には、2 つの選択肢があります。

注意

AFS 分散は、あらゆるシステム・タイプに、AFS 修正バージョンのこのコマンドを組み込みません。統合認証システムを使用するシステム・タイプでは、 ftpd デーモンの、統合システムを介した AFS 認証の処理を制御する方が適しています。たとえば、プラグ可能認証モジュール (PAM) を使用するシステム・タイプでは、 AFS PAM モジュールを参照する ftpd 項目を PAM 構成ファイルに追加します。マシンの統合認証システムへの AFS の結合に関する説明については、 AFS インストールの手引き を参照してください。

システム・タイプによっては、以下の要件を満たさなければなりません。リモート・マシンの ftp コマンドの発行者が、 /bin/csh を使用せずにシェルを使用している場合には、マシン (ftpd プロセスが実行されているマシン) のローカル・ディスクにある、アクセスされる /etc/shells ファイルには、代替シェルの項目が組み込まれていなければなりません。

オプション

-d
システム・ログ デーモンにデバッグ情報を送信します。

-l
システム・ログ・デーモンに各 FTP セッションのログ情報を送信します。

-t
タイムアウト期間を指定します。デフォルトでは、FTP サーバーは、 15 分後にタイムアウトになり、活動停止中のセッションになります。

-v
-d と同じです。

-T
秒数でタイムアウト期間を指定します。デフォルトでは、FTP サーバーは、2 時間 (7200 秒) 後にタイムアウトになります。

-s
ソケット・レベルのデバッグをオンにします。このフラグは使用しないでください。これは、AFS がサポートしていないオペレーティング・システム・レベルでのみ有効です。

-u
使用されるデフォルトの unix モード・ビット・ファイル・マスクを指定します。

必要となる特権

UNIX マニュアルの ftpd プロセスのページを参照してください。

関連情報

UNIX マニュアル・ページで ftp を参照してください。

UNIX マニュアル・ページで ftpd を参照してください。

AFS インストールの手引き


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