目的
リモート・マシンにファイルをコピーします。
構文
rcp [-p] <file1> <file2> rcp [-r] [-p] <file>+ <directory>
構文
AFS 修正 rcp プログラムは、標準の UNIX rcp プログラムと機能的に類似していますが、コマンド発行者の AFS トークンをリモート・マシンのキャッシュ・マネージャーに渡し、そのマシンを介して AFS ファイル・スペースへの認証アクセスを可能にする機能も備えています。
リモート・マシンとローカル・マシンの両方が同じセルに属している場合は、トークン・パッシングが最も効果的な方法です。ユーザーが複数のトークンを持つ場合でも、rcp コマンドは、 1 つのトークンしか渡すことができない、つまり、 tokens コマンドからの出力にリストされている、最初のトークンを渡すからです。リモート・マシンとローカル・マシンが同じセルに属していない場合には、次のような可能性があります。
トークン・パッシングを正しく機能させるためには、 rcp コマンドが発行されたマシン上で、 AFS バージョンの rcp バイナリーを実行することに加えて、他にも構成変更が必要になります。 注意セクションのリストを参照してください。
AFS バージョンの rcp コマンドは、標準の inetd コマンドと互換性がありますが、トークン・パッシングは、両方のプログラムが AFS トークンを処理するために修正されている場合にのみ機能します。いずれか一方だけが修正されている場合は、発行者はリモート・マシンを介して、 anonymous ユーザーとして、 AFS ファイル・スペースにアクセスします。
注意
AFS 配布物には、個々のシステム・タイプごとの、このコマンドの AFS 修正バージョンは含まれていません。場合によっては、オペレーティング・システムのベンダーが、必要な方法で、すでに標準バージョンを修正しているからです。詳細は、AFS リリース情報 を参照してください。
AFS rcp コマンドでは、コマンドが発行されているマシンに、ソース・ファイルもターゲット・ファイルも保管されていない、サード・パーティー製のコピーを使用することはできません。標準の UNIX rcp コマンドは、この機能を装備しています。
セキュリティー保護のため、 AFS バージョンの rcp コマンドは、 AFS 修正ログイン・ ユーティリティーを使用するか、トークンを取得する前に pagsh コマンドを発行するか、あるいは -setpag フラグを、 klog コマンドに組み込むかによって、必ず PAG と組み合わせて使用するようにしてください。
AFS 修正バージョンの rcp コマンドを使用して、トークン・パッシングを正常に行うには、いくつかの構成要件と制限事項を満たす必要があります。その一部は、標準の UNIX バージョンでも必要ですが、コマンド発行者が AFS の保護に慣れている場合は、このような要件および制限事項を見落とす可能性があるため、ここで説明します。また、ここでは説明しませんが、 UNIX ベースの他の要件または制限事項がある場合があります。これらの情報については、UNIX のマニュアル・ページを参照してください。 (重要な情報の 1 つは、.cshrc ファイルなど、発行者のシェル初期設定ファイルには、 stty コマンドが表示できないということです。)
トークン・パッシングには、次のような要件および制限事項があります。
オプション
rcp コマンドについては、 UNIX マニュアル・ページを参照してください。
必要となる特権
なし。
関連情報
rcp に関する UNIX のマニュアル・ページ
AFS リリース情報