管理解説書

vos syncserv

目的

指定されたサイトを記述している VLDB 項目を検査します。

構文

vos syncserv -server <machine name>  [-partition <partition name>] 
             [-cell <cell name>]  [-noauth]  [-localauth]
             [-verbose]  [-help]
   
vos syncs -s <machine name>  [-p <partition name>]  
          [-c <cell name>]  [-n]  [-l]  [-v]  [-h]

構文

vos syncserv コマンドは、 VLDB 項目で記述されている各ボリュームがその項目で示されたサイトに存在することを検査します。これは、-server 引き数で指定されたファイル・サーバー・マシン上の任意の区画、または、-server および -partition 引き数で指定された区画のいずれかにある、読み取り / 書き込み、読み取り専用、またはバックアップ・サイトを記述する、すべての VLDB 項目を検査します。指定されたサイト以外のサイトのボリュームに複数のバージョンがある場合、このコマンドは、最後に、 -server および -partition 引き数により指定されたサイト以外のサイトを検査することができます。

このコマンドは、他の VLDB 項目との矛盾がない限り、VLDB の任意の誤り情報を変更します。その場合は、代わりに、標準エラー・ストリームにメッセージを書き込みます。このコマンドは、ファイル・サーバー・マシンからボリュームを削除しません。

VLDB の整合性を完全に保つには、まず、vos syncvldb コマンドをセル内のすべてのファイル・サーバー・マシン上で実行してから、このコマンドをセル内のすべてのファイル・サーバー・マシン上で実行します。

オプション

-server

検査する各 VLDB 項目で記述されているファイル・サーバー・マシンを指定します。マシンの IP アドレスまたはホスト名 (完全修飾名またはあいまいでない省略形) を指定します。詳細については、vos コマンド・セットの解説ページを参照してください。

-partition

検査する各 VLDB 項目で記述されている区画を指定します。名前の前にスラッシュを付けて完全な区画名を指定するか (たとえば、/vicepa)、または使用可能な 3 つの省略形のいずれかを使用してください。詳細については、vos コマンド・セットの解説ページを参照してください。

-cell

コマンドを実行するセルを指定します。この引き数は、 -localauth フラグと一緒に使用してはなりません。詳細については、vos の解説ページを参照してください。

-noauth

コマンドの発行側に非特権 ID anonymous を割り当てます。このフラグは -localauth フラグと一緒に使用してはなりません。詳細については、vos の解説ページを参照してください。

-localauth

ローカルの /usr/afs/etc/KeyFile ファイルのキーを使用して、サーバー・チケットを構成します。相互認証の間、vos コマンド・インタープリターは、ボリューム・サーバーおよびボリューム・ロケーション・サーバーに、このチケットを提供します。このフラグは、-cell 引き数、または -noauth フラグと一緒に使用してはなりません。詳細については、vos の解説ページを参照してください。

-verbose

標準出力ストリームに、コマンド実行の詳細なトレースを出力します。この引き数を省略すると、警告およびエラー・メッセージだけが表示されます。

-help

このコマンドのオンライン・ヘルプを出力します。これ以外の有効なオプションはすべて無視されます。

例

次の例では、サイト定義がファイル・サーバー・マシン fs3.abc.com を記述する VLDB 項目を検査します。

   % vos syncserv -server fs3.abc.com
   

必要となる特権

コマンドの発行側は、-server 引き数に指定されたマシン、および各データベース・サーバー・マシン上の /usr/afs/etc/UserList ファイルにリストされていなければなりません。-localauth フラグを使用する場合には、コマンドの発行側が、ローカル・スーパーユーザー root として、サーバー・マシンにログオンする必要があります。

関連情報

vos

vos syncvldb