Life with Check
米国社会は小切手とクレジットカードが無いと生活しにくいように出来ています。日本で日常生活に小切手を使ったり、マーケットに小切手の換金窓口があったり、小切手帳を常に携帯するという習慣はありませんが、使いはじめると思っていた以上に便利な方法です。以下紹介いたしますが、ここでの話題は全て個人生活の上でのことで、会社の決済方法などとは全く関係ありません。
日本では銀行の窓口サービスが劣悪なので、そこを経由する取り引きというのは、小額の場合、よほど時間のある人以外は個人で出かけようという気にはなりません。蛇足ですが、銀行の窓口というのは、サービス機関というにはあまりにお粗末で、銀行幹部の良識を疑いたくなります。町中の利用者の多い支店では、1時間待たせたり、病院そっくりの待ち合いの長椅子がずらっと並んでいたりします。地面以外の投資先を血眼になって探すより、こちらを何とかしたらどうでしょうか。情報化社会の進展に伴い、消費者もだんだんこのユーザサービスの不合理さに気づくんではないでしょうか。気づいてからでは銀行にとっては遅いと思いますが。八つ当たり気味にもう一つ二つ、ATMはどうして時間制限があるんでしょうか。もともとユーザの所有するお金を引き出すのにどうして必要以上の手間をかけなければいけないのか、これも分かりません。窓口引き出しの昔は、従業員の手間とコストを考えると納得できるところもありました。しかし、ATMマシンに昼と夜の区別はありません。なるべく銀行にお金を置いておくように消極的な怠慢を図っているとしか考えられません。それとも銀行はATMが誤動作することを心配しているのでしょうか。わからない日本の銀行。ついでにもう一つ、米国にきてある程度の期間暮らしていると、どうしても現金が足りなくなってきます。円を換金するにしても、手持ちの円がなくなるとそれでおしまいです。米国銀行に口座あらかじめ開いておけばいいのですが、日本でドルで口座を開くのは面倒ですし、余分な金額を預けておかなければいけません。私の場合は、ある銀行の日米の共通口座に頼っています。
日本円で預けたものを現地通貨で、当該換算レートで引き出すのはサービスとしてはユーザにとって大変ありがたく、円ドルの口座を別々に持つ必要も無いわけで無駄も省けます。金融bigbangとかいって日本の銀行も防戦一方ですが、この辺りを少し見習ってみたらどうでしょう。
この銀行は、CitiBankという名前で、このサービスもご存知の方は多いでしょうが、この日本支社長は銀行出身ではなく、石油会社からきた人です。(詳細は、「私の履歴書」(日本経済新聞4月あるいは3月参照))
あまり過激な意見を吐くと将来お金を借りる時の障害になるかもしれませんので、この辺りにしておきます。
さて、小切手ですが、当然ですが、当座預金口座(Checking Accoun;
普通預金口座はSaving Account)が必要です。これは別に日米差はありません。習慣の問題で、日本では、取り引きをしない一般の人はあえて口座を作らないだけの話しです。もちろん利用方法にも差はありません。
どういう場合にCheckが便利かというと、もちろん現金を持ち歩かなくてすむということが第一です。米国では大量の現金を持ち歩く習慣がないそうで、通常は$100も持っていればいい方だそうです。(こちらの人に聞いただけですから、もっと一般的にはどうか確認はしてませんが)物騒な社会ですし、$100札はほとんど出回ってないので一番良く使われる$20札でまとまった金額を持つと財布に入りきらない量になります。また、大量の現金を銀行に持ち込むと怪しまれるそうです。通常、麻薬売買など犯罪的な取り引きは現金ですから、まずそっちの人間がMoney laundeing に来たのではないかということになるのだそうです。もちろん街頭の小売などもありますから、一般論ではないでしょうが。
さらに利用するのに便利なのは、現金書留が必要無いということです。Checkは普通郵便でおくりますが、別に危険ではありません。支払い先がCheckに書いてありますし、有効期限もありますから、誰か第三者に渡っても換金できません。電気料金などもCheckで気軽に払います。
考えてみると、CheckというのはCreditCardと大変良く似ています。
CDは、店舗経営者がカード会社との契約で信用取引しますが、同じ事を個人で行う場合にCheckになるわけです。店舗経営者の場合は事前に身元はカード会社との間で保証されていますから、支払側は心配する必要はありませんが、個人の場合、郵送など第三者経由で渡る場合、信用関係を最後に確認しなければいけません。それは、米国では社会保険番号など使えるのでめでたく支払いが終わる訳です。
Checkを使うようになってから、使いはじめたSoftwareがあります。
私に2、3年前から会ったことのある方はご承知でしょうが、私がいつも後生大事に抱えているHP社から出ている小さな電卓様のコンピュータがあります。そのなかに最初からROMで入っている、Pocket Quicken という小さな小使帳softです。実は結構有名なsoftで、税金の申告にも使えるので利用者は多いそうです。別にどうということも無いsoftで、機能は、一緒にROMに入っているLotus1-2-3でも出来ることばかりです。日時とともに支払い金額を記録したり、期間合計や、費目別の集計などで、ちょっと表計算softに馴れた人には当たり前のものです。しかし、小さい機能が意外に便利で、使いはじめてみるとなるほどと納得しました。例えば、小切手番号のSequenceを取ってくれたり、日付をカレンダーから入力できたりするものなどです。使い続けてみると意外に米国では便利な小物の一つと分かりました。ついでにいうと、このコンピュータは、HP200LXというDos-Machine で、大きさがほぼCheck Bookの大きさです。実は、この中には和英/英和の辞書を入れてきていて、便利に使っています。新語や、技術用語に近いところも割合Coverしているのは、印刷よりUpdateしやすいからでしょうか。印刷の辞書はですから持っていません。このPCは、米国滞在中も、私にとっては、必携品です。