目的
複数の読み取り / 書き込みボリュームにバックアップ・ボリュームを作成します。
構文
vos backupsys [-prefix <common prefix on volume(s)>+]
[-server <machine name>] [-partition <partition name>]
[-exclude] [-xprefix <negative prefix on volume(s)>+]
[-dryrun] [-cell <cell name>] [-noauth] [-localauth]
[-verbose] [-help]
vos backups [-pr <common prefix on volume(s)>+] [-s <machine name>]
[-pa <partition name>] [-e] [-x <negative prefix on volume(s)>+]
[-d] [-c <cell name>] [-n] [-l] [-v] [-h]
構文
vos backupsys コマンドは、指定された読み取り / 書き込みボリュームをそれぞれ複製して、バックアップ・バージョンを作成し、読み取り / 書き込みソース・バージョンと同じサイトにそれぞれの複製を置きます。このコマンドは、各複製ごとに、読み取り / 書き込みソースと同じ名前を割り当て、 .backup 拡張子を付加します。ボリューム・ロケーション・データベース (VLDB) にあるバックアップ・バージョンに、既に割り振られたボリューム ID 番号を割り当てます指定されたボリュームのバックアップ・バージョンが既に存在する場合には、新しい複製で置換されます。
VLDB にリストされている、あらゆる読み取り / 書き込みボリュームの複製を作成するには、このコマンドのオプションをすべて省略します。そうでない場合は、コマンドのオプションを組み合わせて、さまざまなグループのボリュームの複製を作成します。オプションは、ボリュームを選択するのに、以下の 2 つの基本的基準のいずれかを使用します。位置 (-server および -partition 引き数) または、指定された文字列の集合の 1 つのボリューム名の存在 (-prefix、-exclude、および -xprefix オプション)。
1 つのファイル・サーバー・マシンに常駐するボリュームだけの複製を作成するには、 -server 引き数を組み込みます。 1 つの区画に常駐するボリュームだけの複製を作成するには、 -server 引き数と -partition 引き数を組み合わせます。 -partition 引き数を単独で使用して、あらゆるファイル・サーバー・マシン上の指示された区画に常駐するボリュームの複製を作成することもできます。これらの引き数は、引き数名に基づいてボリュームを選択する引き数と組み合わせることができます。
-prefix、-exclude、および -xprefix オプション (-server 引き数と -partition 引き数を指定している場合、または指定していない場合) を指示どおり組み合わせて、引き数名に含まれる文字列に基づいて、ボリュームを選択します。
-exclude フラグが -prefix および -xprefix 引き数と組み合わされている場合、このコマンドは、-prefix 引き数に一致しないすべてのボリュームのリストを作成した後、そのリストに -xprefix 引き数に一致するすべてのボリュームを追加します。 -exclude フラグが使用されていない場合、結果が有効であるのは、-xprefix 引き数で指定された文字列が、 -prefix 引き数で指定されたボリュームのサブセットを指定している場合だけです。
-prefix 引き数および -xprefix 引き数は、両方とも複数の値を受け入れます。これを使用して、非結合グループのボリュームを定義します。それぞれの値は、以下の 2 通りの値のうちのいずれかになります。
-prefix '^.*aix'
複製するボリュームのリストを表示するには、実際には複製しない場合でも、-dryrun フラグを組み込みます。ボリュームの選択に使用する基準を要約するステートメントを表示するには、 -verbose フラグを組み込みます。
このコマンドを使用して、単一の読み取り / 書き込みボリュームを複製することができます。その完全名を -prefix 引き数に指定してください。ただし、この場合には vos backup コマンドのほうが有効です。このコマンドを使用すると、単一のボリュームを簡単に検索することができます。
オプション
この引き数は、 -prefix、-partition、-exclude、および -xprefix オプションの任意の組み合わせと組み合わせることができます。
この引き数は、-prefix、-server、 -exclude、および -xprefix オプションの任意の組み合わせと組み合わせることができます。
出力
このコマンドは、標準出力で、操作が成功したことを確認するための以下のメッセージを生成します。
done Total volumes backed up: number_cloned; failed to backup: failures
-dryrun フラグが組み込まれている場合、バックアップするボリュームのリストが、標準的な確認メッセージよりも前に表示されます。
-verbose フラグは組み込まれていて、 -dryrun フラグは組み込まれていない場合、ボリュームごとに以下のメッセージが表示されます。出力の最後には、標準的な確認メッセージが表示されます。
Creating backup volume for volume_name on date/time
{Recloning backup volume | Creating a new backup clone} backup_volumeID . . .done
-dryrun フラグと -verbose フラグが両方とも組み込まれている場合、出力は、ボリュームを選択するために使用する基準を要約するステートメントで始まり、その後にボリュームのリストと標準的な確認メッセージが続きます。基準の要約ステートメントの形式は、他にどのオプションが指定されているのかによって決まります。
Would have backed up volumes which are prefixed with string [orstring] . .
Would have backed up volumes which are not prefixed with string [norstring] . .
Would have backed up volumes which are prefixed with string [orstring] \
removing those which are prefixed with x_string [orx_string] . .
Would have backed up volumes which are not prefixed with string [norstring] \
adding those which are prefixed with x_string [orx_string] . .
例
次の例では、文字列 user で始まる名前をもつ、セルの VLDB にリストされている、読み取り / 書き込みボリュームのバックアップ・バージョンを作成します。
% vos backupsys -prefix user
次の例は、ABC Corporation セルに適合したもので、ファイル・サーバー・マシン fs3.abc.com のすべての読み取り / 書き込みボリュームのバックアップ・バージョンを作成します。
% vos backupsys -server fs3.abc.com
次の例では、State University セルのファイル・サーバー・マシン db1.stateu.edu に、名前に文字列 temp を含むボリュームを除く、すべての読み取り / 書き込みボリュームのバックアップ・バージョンを作成します。
% vos backupsys -server db1.stateu.edu -prefix '^.*temp'
次の例では、名前に文字列 source を含むボリュームを除き、名前に文字列 source.current を含むボリュームを含む、セルの VLDB にリストされている、すべての読み取り / 書き込みボリュームのバックアップ・バージョンを作成します。
% vos backupsys -prefix '^.*source' -exclude -xprefix '^.*source\.current'
必要となる特権
コマンドの発行側は、-server 引き数に指定されたマシン、および各データベース・サーバー・マシン上の /usr/afs/etc/UserList ファイルにリストされていなければなりません。-localauth フラグを使用する場合には、コマンドの発行側が、ローカル・スーパーユーザー root として、サーバー・マシンにログオンする必要があります。
関連情報
regexp(5) については、UNIX 解説書ページ