目的
バックアップ・データベースから 1 つ以上のダンプ・レコードを削除します。
構文
backup deletedump [-dumpid <dump id>+] [-from <date time>+] [-to <date time>+] [-localauth] [-cell <cell name>] [-help] backup dele [-d <dump id>+] [-f <date time>+] [-t <date time>+] [-l] [-c <cell name>] [-h]
構文
backup deletedump コマンドは、バックアップ・データベースから 1 つ以上のダンプ・レコードを削除します。 -dumpid 引き数を使用して、 1 つまたは複数のダンプのダンプ ID 番号を指定するか、 -from および -to 引き数を使用して、大括弧で指定された値の期間中に作成されたすべての正規ダンプのレコードを削除します。
このコマンドを使って、間違っている (おそらく、ダンプ操作に割り込みがあったか、失敗したため) か、有効期限切れであるか、それ以外に不要になったのダンプに相当するダンプ・レコードを削除します。
注意
付加ダンプのダンプ・レコードを削除する場合には、その初期ダンプのレコードを削除しなければなりません。このレコードを削除すると、初期ダンプに関連する付加ダンプのすべてのレコードが削除されます。
バックアップ・データベースのレコード (backup savedb コマンドで作成されたレコード) を削除する場合には、 -dumpid 引き数にダンプ ID 番号を指定しなければなりません。 -from 引き数と -to 引き数を使用しても、データベースのダンプ・レコードは削除されません。
ダンプからレコードを除去すると、対応する磁気テープや削除されたダンプが親ダンプであるダンプからデータを、直接的にも間接的にも復元することができなくなります。つまり、復元操作は、フル・ダンプで開始し、各インクリメンタル・ダンプによって順序よく続行する必要があります。指定されたダンプのレコードが除去されると、 backup scantape コマンドを -dbadd フラグとともに実行して、削除されたレコードを復元しない限り、後でインクリメンタル・ダンプからデータを復元することはできません。
ダンプ・セットに、 -from と -to 引き数で指定された時間外に作成されたダンプが含まれていると、一部に時間中に作成されたダンプが含まれていても、このコマンドでダンプ・セットに関連したレコードを削除することはできません。
オプション
この引き数を指定するか、 -to (また必要であれば -from) 引き数を指定してください。
この引き数を省略すると、デフォルトで、 1970 年 1 月 1 日 午前 0 時 0 分 (UNIX 時刻ゼロ) を示します。値を指定する場合には、mm/dd/yyyy [hh:MM] の形式で指定してください。月 (mm)、日 (dd)、年 (yyyy) は必須です。時間と分 (hh:MM) はオプションです。ただし、指定する場合には、24 時間形式で指定してください。 (たとえば、2:36 p.m. は、14:36 とします。) この値を省略すると、デフォルトで、午前 0 時 (00:00) が使用されます。
この引き数と一緒に、-to 引き数も指定しなければなりません。
注: | コマンドの構文ステートメントは、二重引用符や他の区切り記号で囲む必要のない複数語の値を受け入れるため、その中にあるこの引き数には、正符号 (+) が付きます。このステートメントが複数日付を受け入れるからではありません。日付 (任意選択で、時刻) 定義は、1 つだけ指定してください。 |
現在の日付を指定する場合には NOW を指定してください。そうでない場合には、-from 引き数と同じ形式で値を指定してください。年 (yyyy) に指定できる値は、 1970 から 2037 までです。ただし、UNIX の標準表記では 2038 年 2 月までしか表現できないので、 2037 よりも大きな値は無効になります。コマンド・インタープリターは、それ以降の日付を自動的に最大値に変更します。
時刻の部分 (hh:MM) を省略すると、デフォルトで、00:00:59 が使用されます。同様に、backup コマンド・インタープリターも、指定された時間の値に 59 秒を自動的に追加します。バックアップ・データベースおよび backup dumpinfo コマンドはダンプ作成時間を時と分だけで表現するので、いずれの場合も、59 秒追加することにより、その表現を補正しています。たとえば、データベースに 20:55 という作成タイム・スタンプが記録されている場合、このダンプ操作は 20:55:00 から 20:55:59 までの間に行われています。したがって、時間に 59 秒を自動的に追加することにより、その 1 分間に作成されたダンプ・レコードがすべて記録されます。
この引き数を指定するか、 -dumpid 引き数を指定してください。 -from 引き数を指定した場合には、この引き数は必須です。
注意: -from 引き数を省略したときに、この値に NOW を指定すると、バックアップ・データベースからすべてのダンプ・レコードが削除されます。(ただし、 backup savedb コマンドで作成されたバックアップ・データベースのダンプ・レコードは除きます。)
注: | コマンドの構文ステートメントは、二重引用符や他の区切り記号で囲む必要のない複数語の値を受け入れるため、その中にあるこの引き数には、正符号 (+) が付きます。このステートメントが複数日付を受け入れるからではありません。日付 (任意選択で、時刻) 定義は、1 つだけ指定してください。 |
出力
処理が終了すると、削除されたすべてのダンプ・レコードのダンプ ID が次の形式で出力されます。
The following dumps were deleted: dump ID 1 dump ID 2 etc.
例
次のコマンドは、ダンプ ID が 653777462 のダンプ・レコードと、それに関連する付加ダンプのレコードを削除しています。
% backup deletedump -dumpid 653777462 The following dumps were deleted: 653777462
次のコマンドは、1997 年 1 月 1 日の 00:00:00 から 1997 年 12 月 31日の 23:59:59 までに作成されたすべてのダンプのレコードをバックアップ・データベースから削除しています。
% backup deletedump -from 01/01/1997 -to 12/31/1997 The following dumps were deleted: 598324045 598346873 ... ... 653777523 653779648
必要となる特権
コマンドの発行者は、バックアップ・サーバーが実行されているすべてのマシン上の /usr/afs/etc/UserList ファイルにリストされていなければなりません。また、-localauth フラグを使用する場合は、ローカル・スーパーユーザー root としてサーバー・マシンにログオンする必要があります。
関連情報