管理解説書

backup addvolset

目的

新規 (空) のボリューム・セットを作成します。

構文

backup addvolset -name <volume set name> [-temporary] 
                 [-localauth]  [-cell <cell name>]  [-help]
   
backup addvols -n <volume set name> [-t]  [-l]  [-c <cell name>] [-h]

構文

backup addvolset コマンドは、新規ボリューム・セットを作成し、デフォルトで、それをバックアップ・データベースに追加します。ボリューム・セットには、その内容が分かるような名前を付けてください。たとえば、すべてのユーザー・ボリュームに一致するように指定されたボリューム項目を user ボリュームに定義します。ボリューム・セットの名前は、ローカル・セルのバックアップ・データベース内で固有でなければなりません。

このコマンドの後で backup addvolentry コマンドを発行し、ボリューム・セット内のボリューム項目を定義します。

ボリューム・セットを、バックアップ・データベース内に永続的に記録せずに、作成する方が便利なことがあります。たとえば、backup volsetrestore コマンドを使用して、一緒にバックアップする必要のなかったボリュームのグループを復元する場合です。 一時的ボリューム・セットを作成するには、 -temporary フラグを組み込みます。一時ボリューム・セットは、現在の対話式セッションが続行している間だけ存在します。したがって、フラグは、対話式セッション (backup interactive コマンドを出すとオープンされる) で使用しているときだけ有効です。正規コマンド・シェル・プロンプトでコマンドを出すときにこのフラグを組み込むと、コマンドは正常に動作するように見えますが、ボリューム・セットは作成されません。上記のように、一時ボリューム・セットは、現在の対話式セッションが終了すると存在しなくなります。あるいは backup delvolset コマンドを使って、そうなる前にボリューム・セットを削除します。

一時ボリューム・セットの 1 つの利点は、 backup addvolset コマンド、および以後ボリューム・セットにボリューム項目を追加するために使用する任意の backup addvolentry コマンドは、バックアップ・データベース内にレコードが作成されないため、正規のボリューム・セットより高速に完成するということです。

オプション

-name
新規ボリューム・セットの名前を定義します。名前には、ピリオドを除く任意の文字を 31 文字まで付けられます。また、ピリオド以外のメタ文字も使用できません。

-temporary
現在の対話式セッションのコンテキスト内にだけ存在するボリューム・セットを作成します。このボリューム・セットはバックアップ・データベースには追加されません。

-localauth
ローカルの /usr/afs/etc/KeyFile ファイルのキーを使用して、サーバー・チケットを構成します。相互認証の間、 backup コマンド・インタープリターは、バックアップ・サーバー、ボリューム・サーバーおよび VL サーバーにこのチケットを提供します。このフラグは、-cell 引き数と一緒に使用してはなりません。詳細については、backup の解説ページを参照してください。

-cell
コマンドを実行するセルを指定します。この引き数は、 -localauth フラグと一緒に使用してはなりません。詳細については、backup の解説ページを参照してください。

-help
このコマンドのオンライン・ヘルプを出力します。これ以外の有効なオプションはすべて無視されます。

次のコマンドは、sys という名前のボリューム・セットを作成しています。

   % backup addvolset sys
   

必要となる特権

コマンドの発行者は、バックアップ・サーバーが実行されているすべてのマシン上の /usr/afs/etc/UserList ファイルにリストされていなければなりません。また、-localauth フラグを使用する場合は、ローカル・スーパーユーザー root としてサーバー・マシンにログオンする必要があります。

関連情報

backup

backup addvolentry

backup delvolentry

backup delvolset

backup listvolsets

backup volsetrestore


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