書き言葉習得の必要性


話し言葉のスタイルから書き言葉のスタイルへの移行は、上級レベルの作文力に到達する条件のひとつとも言えるでしょう。学習者の作文の文体について、ACTFLのガイドラインには下のように示されています。

ガイドラインの記述によると、「中級の上」レベルの書き手のスタイルは、根本的に話し言葉のものに相当し、上級になっても始めのうち(「上級の下」レベル)は文体が口語の談話のスタイルに依存するようですが、「上級の中」レベルになると、「学習者の文章は、時には口語的になることもある」と表現されています。 つまり、中級から上級ではレベルが上がるにつれ文中で使われる口語表現は減少する必要があることが分かります。

指導の必要性


中級以降の授業では、より難しい文法や語彙が導入され、ディスカッションやプレゼンテーションなどの活動を通して、学習者の口頭でのコミュニケーション能力は向上していきます。では、書く力はどうでしょうか。

単純な事象の描写が中心であった初級の作文と違い、中級以降はより複雑で抽象的な、批判的思考を要する意見文、評論、説明などへ移行します。従って、そのような内容に見合った書き方のスタイルを習得し、訓練を重ねる必要があるのですが、

学習者からの要望