管理解説書

rxdebug

目的

Rx アクティビティーのデバッグ・トレースを提供します。

構文

rxdebug -servers <server machine>  [-port <IP port>]  [-nodally]  
        [-allconnections]  [-rxstats] [-onlyserver]  [-onlyclient]  
        [-onlyport <show only <port>>]  [-onlyhost <show only <host>>]  
        [-onlyauth <show only <auth level>>]  [-version]  [-noconns]  
        [-peers]  [-help] 
   
rxdebug -s <server machine>  [-po <IP port>]  [-nod]  [-a]  [-r]  
        [-onlys]  [-onlyc]   [-onlyp <show only <port>>]  
        [-onlyh <show only <host>>]  [-onlya <show only <auth level>>]  
        [-v]  [-noc]  [-pe]  [-h] 

構文

rxdebug コマンドは、 -servers 引き数が指定する、サーバーまたはクライアント・マシンの、 Rx アクティビティーのトレースを提供します。 Rx は、AFS の所有リモート手続き呼び出し (RPC) プロトコルです。したがって、このコマンドにより、発行者は、マシン上のキャッシュ・マネージャーまたは、 AFS サーバー・プロセス (-port 引き数で指定されるもの) と、他のマシン上の 1 つまたは複数のプロセスの間の通信状況を、検査することができます。

オプション

-servers
Rx アクティビティーをトレースする、キャッシュ・マネージャーまたはサーバー・プロセスを、実行しているマシンを指定します。マシンの IP アドレスを、小数点付き 10 進数の形式で提供してください。完全修飾ホスト名 (たとえば、fs1.abc.com) か、他のマシンと区別できる短縮形式のホスト名を指定してください。短縮形が使用できるかどうかは、このコマンドを発行した時点での名前解決サービス (ドメイン・ネーム・サービス、ローカル・ホスト・テーブルなど) の可用性によって異なります。

-port
Rx アクティビティーをトレースするプロセスを指定します。ファイル・サーバー (fileserver プロセス) を指定するか、あるいは以下の値のいずれかを提供する場合は、この引き数を省略します。

ファイル・サーバー (fileserver プロセス) の場合は、 7000

キャッシュ・マネージャー (特にそのコールバック・インターフェース) の場合は、 7001

保護サーバー (ptserver プロセス) の場合は、 7002

ボリューム・ロケーション (VL) サーバー (vlserver プロセス) の場合は、 7003

認証サーバー (kaserver プロセス) の場合は、 7004

ボリューム・サーバー (volserver プロセス) の場合は、 7005

BOS サーバー (bosserver プロセス) の場合は、 7007

更新サーバー (upserver プロセス) の場合は、 7008

NFS/AFS 変換プログラムの rmtsysd デーモンの場合は、 7009

バックアップ・サーバー (buserver プロセス) の場合は、 7021

バックアップ磁気テープ・コーディネーター (butc プロセス) の場合は、 702565535。バックアップ磁気テープ・コーディネーターのポート・オフセット番号は、この値から 7025 を引くことによって得られます。

-nodally
dally モード以外の接続の場合のみ、出力を作成します。

-allconnections
すべての接続 (活動停止中の接続も含む) に対して、出力を作成します。デフォルトでは、rxdebug コマンドが発行されている場合は、出力には、活動状態の接続または dally モードの接続の情報だけが含まれます。

-rxstats
Rx の履歴およびパフォーマンスに関する詳細な統計 (たとえば、プロセスが読み取ったり送信したりしたさまざまなタイプのパケットの数のカウント、平均および最小往復時間の計算など) を作成します。

-onlyserver
-port 引き数が指定するプロセスが、サーバーとして活動している接続に対してのみ、出力を作成します。

-onlyclient
-port 引き数が指定するプロセスが、クライアントとして活動している接続に対してのみ、出力を作成します。

-onlyport
-port 引き数が指定するプロセスと、他の任意のマシン上の指定ポートとの間の接続に対してのみ、出力を作成します。 -port 引き数の場合と同じポート ID を使用してください。

-onlyhost
-port 引き数が指定するプロセスと、指定マシン上の任意のプロセスとの間の接続に対してのみ、出力を作成します。マシンを識別するためには、 -servers 引き数の場合と同じ表記を使用してください。

-onlyauth
指定認証レベルを使用している接続の場合のみ、出力を作成します。次のいずれかの値を提供してください。

-version
-port 引き数が指定するプロセスの、バイナリー・ファイル (あるいはポート 7001、すなわちキャッシュ・マネージャーのコールバック・インターフェースの、カーネル拡張ファイル) の AFS ビルド・レベルを報告します。このオプションと同時に他のオプションを使用しても、すべて無視されます。

-noconns
個々のオプション (-version は除く) が作成する、出力を開始する標準統計だけを作成します。接続に関する報告は行いません。このオプションと同時に他のオプションを使用しても、すべて無視されます。

-peers
-port 引き数が指定するプロセスが接続する、他のマシン上の各ポートで保守される、 ピア構造体 からの情報を出力します。たとえば、送受信されるパケットの往復時間および数に関する情報などです。

-help
このコマンドのオンライン・ヘルプを出力します。これ以外の有効なオプションはすべて無視されます。

出力

-version または、 -help 以外のオプションが提供される場合は、標準出力ストリームに書き込まれる出力は、パケットの使用法と可用性、スレッドを待機している呼び出しの数、空きスレッドの数などの、基本統計で開始されます (-noconns フラグが提供する情報は、これだけです)。他のオプションを追加すると、この解説ページのオプションのセクションで説明したような、追加情報が作成されます。出力はデバッグを目的としていて、 Rx のインプリメンテーションに詳しい人には意味のあるものです。

必要となる特権

なし。

関連情報

afsd

bosserver

buserver

butc

fileserver

kaserver

ptserver

upclient

upserver

vlserver

volserver


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